息子の夢は、鉄道研究会に入ることです。
難関校を目指している理由も、それだけです。勉強したいからでも、いい大学に行きたいからでもない。その学校の鉄道研究会に入りたい。ただそれだけで、難関校を目指しています。
小学校に入ったら、別の興味に移るだろうと思っていました。子どもなんてそんなものだと。でも違いました。どんどん鉄道にはまっていきました。
あの頃の私に言ってあげたい。「この子、ずっと鉄道好きのままだよ」と。
息子の鉄道好きの始まりは、トミカでした。
そこから木製レール、プラレールへと移っていき、年中さんのころにはすっかり鉄道の虜になっていました。乗りたい電車があると聞けば、実際に乗りに連れて行く。鉄道のイベントがあれば参加する。関西の特急に乗りたいと言えば予約して連れて行く。望むことをできるだけ叶えていたら、どんどんはまっていきました。
2020年12月からは「鉄おも」という子ども向け鉄道雑誌を定期購読しています。その本を、端から端まで何度も何度も読む。読み終わっても、また読む。そういう子です。
鉄道のイベントで出会った鉄道好きの友達とは、今も定期的に会っています。夫の友人の息子さんも鉄道好きで、大の仲良しになりました。鉄道が、息子の世界を広げています。
夫は、息子のやりたいことには惜しみなく投資してきました。
興味のあることにはどんどん参加させる。本は買って与える。それを当たり前のようにやってきた人です。貧しい家庭で育ち、自分はやりたいことを我慢してきたから、息子には同じ思いをさせたくない。その気持ちが、息子の鉄道愛を育ててきたとも言えます。
その結果がこれです。鉄道一筋、どこまでも。
親が与えた環境が、子どもの本物の情熱になった。それだけは、素直にすごいと思っています。
そんな息子が、ある日志望校を決めました。
「鉄道模型の甲子園」とも呼ばれる全国高等学校鉄道模型コンテスト。その大会に毎年参加している強豪校の鉄道研究会を知ったときの息子の目が、忘れられません。Nゲージで精巧な街を作り上げるその作品を見て、「絶対ここに入る」と言いました。
塾のテキストを見るときとは、まるで別人の目でした。
その目を見たとき、この子の本気はここにあるんだと思いました。勉強への本気はまだ見えない。でも鉄道への本気は、本物です。
路線図は眺めているだけで覚えてしまう。知らない路線に乗れば、帰るころには全駅頭に入っている。全国の路線図がそのまま地理の知識になっていて、社会だけは得意科目。好きなことは、勝手に学んでいく。そういう子です。
鉄道研究会に入りたい。その夢のために難関校を目指している息子を見て、正直複雑な気持ちになることがあります。
成績はまだ届いていない。危機感もまだ薄い。「塾に行っているから大丈夫」と本気で思っている。その現実があります。
でも、夢は本物です。
鉄道への情熱は、誰かに言われて持ったものじゃない。自分で好きになって、自分でどんどん深めてきたものです。その力が、いつか受験にも向いてくれたら。鉄道愛を勉強に向けてくれたら全国一位になる。そう思いながら、今日も塾弁を作っています。
鉄道一筋の息子が、難関校の鉄道研究会に辿り着けるのか。その過程を、このブログにリアルタイムで残していきます。

コメント