ごほうびの条件は「宿題を終わらせること」
夏期講習まっただ中の7月末。息子を阪急の鉄道模型フェスティバルに連れて行くことにした。
場所は梅田。毎年この時期に開催される、鉄道好きにはたまらないイベントだ。息子は3歳の頃から鉄道が好きで、そもそも中学受験を目指したのも「鉄道研究会に入りたいから」。このブログの原点みたいな存在だ。
ただ、我が家は無条件で連れて行くことはしない。今回もひとつ条件をつけた。
「塾の宿題を全部終わらせること」
ちなみに、この条件を出したのは私ではなく夫だ。夫は私より厳しい。成績や約束ごとに関しては、いつも一歩も引かない。「やることをやってから遊ぶ」——これが夫のルールだ。
正直、私は内心ハラハラしていた。だっていつもの息子は、宿題になかなか手をつけない。「連れて行けなくなるんじゃないか」と、当日までヒヤヒヤしていたのだ。
自分で予定表を作っていた
ところが。
出発の日、息子は自分で予定表を整えていた。何時に何をやるかを組み立てて、出発時間の1時間前には、やるべきことをすべて終わらせていたのだ。
正直、びっくりした。
いつもは「早くやりなさい」と何度も言わないと動かない子が、誰にも言われず自分で段取りして、余裕をもって終わらせている。やればできるんじゃないか、この子は。そう思った瞬間だった。
好きなもののためなら、こんなに動けるのか。中学受験の勉強も、この力がそのまま向いてくれたら——と思わずにはいられなかったけれど、まあそれはそれ。今日は約束を守った息子を、まっすぐ褒めたい気持ちだった。
フェスの中身
阪急鉄道模型フェスティバル2026は、梅田で7月末から8月にかけて開催されていた。入場料は大人1,100円、子ども500円。
有料の体験コーナーもあったけれど、そもそも直前まで行けるかどうか分からなかったので予約はしていなかった。でも息子は無料のイベントで**運転シミュレーターを体験できて、**十分楽しんでいた。自分で電車を運転する感覚を味わえて、目を輝かせていた。好きな世界に囲まれている時間そのものが、息子にとってはごほうびだったのだと思う。
しかも息子は、ちゃっかり夫にグッズもおねだりして買ってもらっていた。夫は約束ごとには厳しいけれど、お財布はわりと甘い。この日もあっさり応じていた。約束を守った息子への、夫なりのごほうびだったのだと思う。約束を守った息子への、夫なりのごほうびだったのだと思う。
好きなものは、子どもを動かす
この日いちばんの発見は、フェスの展示でも、シミュレーターでもなかった。
「好きなもののためなら、息子は自分で動ける」——これに尽きる。
中学受験をしていると、「うちの子は自分から勉強しない」と悩む親は多い。私もそのひとりだ。でも今回、鉄道という”好き”が絡んだ瞬間、息子はいつもと別人のように段取りよく動いた。
だとしたら、勉強も「やらされるもの」から「その先に楽しみがあるもの」に変えていければ、この子はもっと動けるのかもしれない。ごほうびで釣るという話ではなくて、頑張った先に好きな世界が待っている——そういう設計を、親としてもっと工夫できるんじゃないか。
夏期講習の疲れも、この一日でだいぶ抜けたみたいだ。また明日から、勉強に戻れる。

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